あなたの一票が、未来を創る政策に繋がる選挙制度へ

衆議院の選挙制度(小選挙区比例代表並立制)は、1994年の導入から30年以上が経過しました。 死票の多さ、議員の固定化、乏しい多様性、そして投票率の低下——制度の歪みを検証し、多様な声が公平に届き、政権交代も起きうる健全な多党制のもとで与野党が政策立案を競い合う選挙制度を、チームみらいは提案します。

目指す姿

4つのビジョン

VISION 01
自分の声が届いていると実感できる政治

死票を減らし効率的に民意を届けます。

VISION 02
世代間格差を減らし、世代を超えた未来思考の政治

新人や新政党が生まれる土壌を整え、健全な新陳代謝を促します。

VISION 03
公平で多様性のある政治

性別・年齢・障害などに縛られず、誰もが政治に参加できるようにします。

VISION 04
与野党双方が建設的な議論を行える政治

与野党双方の政策立案能力を高め、健全な牽制が働く政治を実現します。

チームみらいの提案

チームみらいの選挙制度案

チームみらいは、小選挙区比例代表並立制を踏襲した上で、死票を減らしながら、政権交代も健全に起きる選挙制度を目指して制度をアップデートします。

区分項目現行改革案メリット
小選挙区投票方式単記投票優先順位付き投票(RCV)
RCVの説明はこちら
  • 死票が多いという小選挙区制度のデメリットの解決
  • 候補者調整(一本化)を行わなくても、野党の票が集約される
  • 死票を気にせず、政策などで投票先を選べる
比例代表配分方式ドント方式サンラグ方式
サンラグ式の説明はこちら
  • 得票率に議席獲得率が近づく
参加と運用のルール選挙期間解散〜公示:定めなし
公示〜投開票:最短12日
解散〜公示:最低日数を設定
公示〜投開票:延長を検討
  • 比較・吟味の時間を確保し、知名度ではなく政策で候補者を選べる
政党交付金の配分議席数50%+得票数50%得票数100%
  • 与党と野党の政策立案能力の差を縮める
  • 野党からも政策への建設的な議論ができるようになる
供託金小選挙区 300万円引き下げ
  • 新人・若手の挑戦を後押し
被選挙年齢25歳以上18歳以上
  • 若い世代が政治参加できる
インターネット投票なし全面導入
  • 投票参加の障壁が下がる
  • 選挙事務の負担軽減を図る
  • 集計の電子化が、将来的なRCV導入などの基盤になる
独立選挙委員会なし常設化
  • 選挙結果に利害関係なく、あるべき選挙制度改革を推進

データで見る現状

なぜ、この提案が必要なのか

日本の選挙制度が国際的にどのような位置にあるのか、「良い例」「日本に近い国」「平均的な目安」と比べながら確かめます。

① 得票率と議席占有率にギャップがある制度注5

小選挙区を中心とする現行制度では、各党の「得票率」と実際の「議席占有率」が大きくずれます。その表れが、(1) 死票の多さ(2) 国際的に見た議席配分のゆがみです。

(1)死票の多さ

小選挙区では、各選挙区で当選するのは1人だけ。落選した候補に投じられた票(死票)は、議席に結びつきません。1996年に小選挙区比例代表並立制となって以降、小選挙区の死票は一貫して得票全体のおよそ半数(46〜55%)で推移しています。

▲ 各回の小選挙区の死票率。並立制の導入(1996年)以降、ほぼ半数が議席に結びついていません(2024年は約2,828万票=52%、2026年は約2,735万票=48%)。出典:総務省「衆議院議員総選挙結果」をもとに集計。

(2)得票率と議席占有率のギャップ(国際比較)

この死票の多さを国際比較でとらえ直すのが「ギャラガー指数」です。各政党の得票率と議席占有率のズレを数値化した指標で、日本は国際的に極めて高い水準にあります。比例代表を中心とする国(スウェーデン)、G7平均、日本に近い並立制の国(韓国)と比べると、日本の高さが際立ちます。

▲ G7平均は約10.7。比例代表を中心に採り入れた国の多くは、おおむね5前後以下に収まります。

注5ギャラガー指数(GI):各政党の「得票率」と「議席占有率」のずれの大きさを数値化した指標。値が小さいほど民意が議席に正確に反映されている。

② 多様性の乏しさ — 一例として「女性議員比率」(2026年)

多様性には性別・年齢・経歴などさまざまな観点がありますが、ここでは測りやすい一例として女性議員比率を取り上げます。日本の14.6%は世界平均(27.2%)の約半分。各国データから算出した下位25%の国の水準(第1四分位=15.4%、点線)も下回り、世界約190か国の中で日本はおよそ下から2割(約22パーセンタイル)に位置します。

推移で見ても、2024年に過去最高の15.7%を記録した一方、依然として低い水準です。世界平均27.2%はIPU公表値(2025)。上位25%水準(第3四分位数)約35%は、IPUの国別データ188か国から算出(平均・中央値はともに約25%で、分布の偏りは小さい)。下院/一院制議会ベース。

③ 高い参入障壁 — 供託金の国際比較

日本の供託金は小選挙区が300万円、比例代表が600万円で、いずれも候補者1人あたりの額です(重複立候補は両方が必要)。制度を廃止した国(カナダ・ドイツ・フランス)、低い例(英国)、日本に近い高さの国(韓国)と比べても、日本(小選挙区300万円)は突出しています。

▲ いずれも候補者1人あたりの供託金で、日本は小選挙区の額(比例代表は別に600万円)。カナダ・ドイツ・フランスは供託金制度そのものを廃止しています(ドイツは有権者の署名制などで代替)。

④ 投票率の低下(並立制の導入前後)

中選挙区制の時代(〜1993年)、衆院選の投票率は多くが60〜70%台でした。小選挙区比例代表並立制となった1996年に初めて60%を割り込み、2012年以降は6回連続で50%台が続いています(2026年は56.3%、2014年の52.7%は戦後最低)。一票が議席に結びつきにくい制度への不信が理由だと指摘する研究もあります。

▲ 衆院選(小選挙区)の投票率。縦の点線が小選挙区比例代表並立制の導入(1996年〜)、横の点線が60%の目安。2026年は総務省確定値。出典:総務省。

仕組みの解説

優先順位付き投票(RCV)とは

候補者に「1位・2位・3位…」と順位をつけて投票する方式です。第1希望の集計で過半数に届かなければ、最下位の候補を除外してその票を次の順位へ移し、過半数を得る候補者が出るまで繰り返します。

投票イメージ

現行(単記投票)

候補者を 1人だけ 記入します。

投 票 用 紙
山田 花子

最も支持する1人しか選べず、外れた票は死票になりやすい。

改革案(RCV・優先順位付き投票)

候補者に 1位・2位・3位 と順位をつけて記入します。

投 票 用 紙
1位山田 花子
2位大田 太郎
3位佐藤 一郎

支持の順位を表現でき、1位が落ちても次の順位へ票が活きる。順位はすべてつけなくてもよく、任意の順位で止められます

3つのメリット

メリット 1
死票が大きく減る

過半数の支持を得た候補者が当選するため、投じた票が活きやすくなります。死票の減少は投票への納得感を高め、投票率の向上にもつながりえます。

メリット 2
票が自然に集約される

事前の候補者一本化の交渉がなくても、投票のなかで票がまとまっていきます。

メリット 3
率直に投票できる

当選の見込みを気にせず、最も支持する候補者を1位に書けます。戦略的な投票から有権者を解放します。

具体例:当選が決まるまで

1

順位をつけて投票する。候補者に1位・2位…と順位をつけます。

2

第1希望を集計する。過半数を得た候補がいれば、その時点で当選です。

3

最下位を除外し、票を振り分ける。いなければ最下位の候補を除外し、その票を各票の次の順位(2位、なければ3位…)の候補へ移します。

4

過半数が出るまで繰り返す。過半数に届く候補が出るまで繰り返します。

下の例では、4人の候補に 10万票 が投じられたとします。当選には過半数(5万票超)が必要です。最下位の候補を除外し、その票を各票の次の順位(2位以下)の候補へ振り分けながら、過半数に届く候補が出るまで繰り返します。

これまでの票 振り分けで増えた票 過半数ライン(5万票)
1回目第1希望を集計 — 過半数に届く候補なし
最下位の D候補 を除外し、その 6,000票 を、各票の次の順位の候補へ振り分けます。色は行き先を表し、次のラウンドの加算分と対応します。
→ A候補 +1,000
→ B候補 +4,000
→ C候補 +1,000
2回目なお過半数に届かず
最下位の C候補 を除外し、その 21,000票(D候補からの1,000票を含む)を次の順位の候補へ振り分けます。
→ A候補 +6,000
→ B候補 +15,000
3回目B候補が過半数に到達して当選

1回目はA候補がトップでしたが、他候補の2位以下の支持も集めたB候補が最終的に逆転して当選します。より多くの有権者から支持される候補が選ばれる——これがRCVの特徴です。

世界での採用

オーストラリア上院・下院選挙やアイルランド下院・大統領選挙で採用されているほか、米国でも49の行政区において優先順位付き投票を公選挙に採用または採用決定済みです(FairVote、2026年3月時点)。近年では、ニューヨーク市長選の予備選でも用いられました。

導入には、集計の電子化が前提になります。 票を順位に沿って何度も移しながら集計するため、手作業では負担と時間がかかります。マークシート(OCR読み取り)やインターネット投票などを整備することで、正確で迅速な集計が可能になります。チームみらいの案でインターネット投票を掲げているのは、こうした実務面の裏づけでもあります。
詳しい解説はチームみらいの動画をご覧ください

比例代表の改革

サンラグ方式とは

比例代表で、各党の得票数を議席に変換する計算方法です。現行の「ドント方式」が得票を 1, 2, 3… で割るのに対し、サンラグ方式は 1, 3, 5… と奇数で割ります。奇数で割ると大政党の2議席目以降が出にくくなるため、大政党に偏りがちな配分が緩和され、中小政党にも議席が回りやすく、得票率により近い議席配分になります。サンラグ方式(およびその修正版)は決して目新しいものではなく、過去30年で国際的にみても最も標準的な方式の一つで、ドイツの連邦議会、ニュージーランド、スウェーデン、ノルウェーなど多くの国で用いられています。

具体例:得票 500・320・100・80 を 7議席に配分

各党の得票を ÷1, 2, 3…(ドント式) または ÷1, 3, 5…(サンラグ式) で割り、商の大きい順に7議席を配分します(◯印が議席を得た商)。

現行:ドント式(÷1・2・3・4…)
割る数A党得票500B党得票320C党得票100D党得票80
÷150032010080
÷22501605040
÷3166.7106.733.326.7
÷4125802520
議席4300
サンラグ式(÷1・3・5・7…)
割る数A党得票500B党得票320C党得票100D党得票80
÷150032010080
÷3166.7106.733.326.7
÷5100642016
議席3211

▲ ドント式では上位のA党・B党だけで全7議席を分け合い、得票のあるC党(得票100=10%)・D党(得票80=8%)は議席ゼロ。サンラグ式ではA・Bが1議席ずつ譲り、C党・D党に1議席ずつ回ります。少数政党の声がより議席に反映され、得票率に近い配分になります。

2つのプラン

抜本改革案と修正案の対応

合意形成や実務負荷を踏まえ、法改正のみで実現できる「修正案」も用意しています。各項目がどちらのプランに反映されるかを、丸印で示します。

反映 一部反映 対象外(抜本改革案で実施)
領域項目抜本改革案修正案
小選挙区投票方式:優先順位付き投票(RCV)
比例代表配分方式:サンラグ方式
ルール被選挙年齢:18歳に引き下げ
ルール供託金:引き下げ
ルール選挙期間:延長
ルールインターネット投票
全面
在外のみ
ルール政党交付金:得票数100%配分
ルール独立選挙委員会
常設化
継続検討