シミュレータの数値は、すべて以下の式・仮定・出典をもとに、概算値として算出しています。
財源規模の対称性(両案を同額に揃える根拠)
本シミュレータでは、両案を 年4.6兆円 の同額財源で比較します。実態の積み上げは案により異なりますが、財源前提として揃えています。
食料品消費税減税案:年4.6兆円
・軽減税率8%→0%案または1%案の中央値 0.5% を採用、7.5%減税効果 として試算
・全国家計食費 × 7.5% × 100%転嫁(家計+家計外消費を含む)
・参考:大和総研「飲食料品の消費税ゼロの費用対効果」2026/1/21は 4.8兆円(8%減税フル)/本案の7.5%減税換算なら ≒4.5兆円 →間接コスト等で4.6兆円に整合
みらい案:年4.6兆円
・給付(中低所得層への現金給付・線形逓減):個人ベース積み上げ ≒ 4.3兆円(カットオフ540万円・最大60,000円)
・間接コスト:給付事務費(通知・口座確認・振込手数料等) ≒ 0.2〜0.3兆円
※ 間接コスト0.2〜0.3兆円は両案で性質が異なるが、規模感を揃えて比較するため同額前提で表示。
食料品消費税減税案の算出ロジック
算出式
年間恩恵 = 年間食費 × 減税効果率 × 価格転嫁率
= 年間食費 × 7.5%(8%→0.5%中央値想定) × 転嫁率
軽減税率を「0%にする」案と「1%にする」案の中央値(0.5%)で試算。0%案なら 8%減税、1%案なら 7%減税となり、その中央値の7.5%減税を採用。
前提仮定
- 年間食費:総務省「家計調査年報」2024年の世帯人員別・年収階層別データを線形補間で推計
- 食費は「あなたの年収」を世帯主代理として算出:配偶者の年収は食費計算には反映しない(家計調査の年収階層は世帯主の年収階層であるため)
- 世帯人員による倍率:単身×1.0/夫婦×1.43/夫婦+子1人×1.69/夫婦+子2人×1.78/夫婦+子3人×1.83(家計調査の世帯人員別食料支出比に基づく逓減的倍率。2人世帯は1人世帯の単純倍ではない)
- 価格転嫁率:レバーで10〜100%の幅で変更可能。海外事例・実務者会議ヒアリングからは「良いシナリオでも70%程度」との見立て
年間食費の推計データ(世帯人員1人ベース、年収階層別)
| 世帯主年収(万円) |
年間食費(万円) |
| 0 | 42 |
| 200 | 48 |
| 400 | 55 |
| 600 | 60 |
| 800 | 65 |
| 1,000 | 72 |
| 1,500 | 85 |
みらい案(所得連動型給付)の算出ロジック
算出式(個人単位・形状パラメータα型なめらか逓減)
個人別給付 G(課税標準) = 最大給付額 × (1 − (課税標準 / カットオフ課税標準)^α)
課税標準額0 → 給付=最大給付額(60,000円)
課税標準額=カットオフ → 給付=0(消失点)
α は予算4.3兆円固定下で自動算出される形状指数
カーブ形状とαの関係:
・α = 1:線形逓減
・α > 1:低所得帯に厚く、中所得帯で急減(下に凸)
・α < 1:低所得帯から緩やかに減、中所得帯にも広く配分(上に凸)
予算4.3兆円固定下のカーブ自動算出:最大給付額を60,000円に固定し、カットオフ年収レバーを動かすと、αが二分探索で自動算出されます。カットオフを広げると対象人口が増えるため、αが小さくなり「広く緩やか型」に。狭めるとαが大きくなり「低所得集中型」に。
世帯合計給付 = あなたの給付 + 配偶者の給付(個人単位、子は対象外・子加算なし)
課税標準額の算定式
課税標準 = max(0, 年収 − 給与所得控除 − 基礎控除45万 − 社保料相当約15% − 配偶者控除33万)
※ 給与所得控除は国税庁公式の段階式:
〜162.5万円:65万
〜180万円:年収×40% − 10万
〜360万円:年収×30% + 8万
〜660万円:年収×20% + 44万
〜850万円:年収×10% + 110万
850万円超:195万
※ 配偶者控除33万は「あなた」側で適用(配偶者あり時)
前提仮定
- 個人単位給付:あなたと配偶者を別人格として個別に給付計算
- 線形逓減カーブ(課税標準軸):給付が課税標準額に比例して直線的に減少。年収軸では給与所得控除等の段階性により自然になめらかなカーブとなる
- 子加算なし:本施策の対象は18歳以上の成人で給付対象は本人のみ。子ども加算は現時点案では実施せず
- 第3号被保険者・生活保護受給者は対象外(配偶者「いない/第3号」レバーで反映)
食料品消費税減税案の特徴
- 全消費者対象、申請不要
- 事業者の価格設定を経由(転嫁率次第で家計到達率が変動)
- レジ改修・税区分変更でシステム実装に8〜15か月程度
- 食費に比例するため絶対額では高所得層も恩恵を受ける
- 食料費比率の高い低所得層には可処分所得比で大きい影響(逆進性緩和効果)
みらい案の特徴
- 個人単位、課税標準連動の線形逓減カーブ(年収軸では制度の段階性によりなめらかに)
- 住民税課税台帳+公金受取口座で実装8〜9ヶ月、法改正不要
- 所得増に応じて給付がなめらかに減る(崖を構造的に解消、EMTR加算+2%程度以内)
- カットオフ以上はゼロ、財源は中低所得層に集中
- 給付付き税額控除(恒久制度)への第一歩として接続可能